とある保育園のクリスマス・ウイーク。。。

 メリークリスマス。。。

 うちの園は、先週からクリスマス・ウイークでした。エントランス・ホールにもみの木が飾られ、山下達郎の ”♪そして君は来ない・・・♪” が流れています(いや、ほかにも『あわてんぼうのサンタクロースや』『赤鼻のトナカイ』とかも流れるが・・・)。

 で、朝の登園が落ち着いたら、園児たちは先生と一緒に、鈴を鳴らしながら、音楽に合わせてホールを手をつないで歩いたり、踊ったりする。4,5歳児が小さい子と手をつないで、歩く姿はなんともほほえましい。。。

 で、絵本を読んだりして、クイズ遊びをしたりして、『あと、いくつ寝ると、クリスマスかな?』『クリスマスになったら、あのツリーの下にプレゼントが置いてあるかな?』などと、1週間掛けてムードを盛り上げていく。

 アメリカでは、他の宗教に配慮して、Merry Christmas! と言わずに、Happy Holidays!とか言うらしいが、そんなものどこ吹く風。日本人はメリクリである。もちろん、うちの園にも、イスラム教徒はいる。ふだんは豚が使われている給食やおやつは食べない。その日だけ、自分で弁当や菓子を持って来るから、戒律はしっかり守っているんだろうけど、こういうイベントは別にかまわないらしい(まあ、その保護者さんによるんだろうけど)。

 そして、今年は12/25が月曜日。クリスマス会でした!。みんなで踊ったり、合唱したり。先生たちも、朝からかわいいサンタの衣装を着ている。トナカイの着ぐるみを着ている先生も。子どもたちも、みんな赤い三角帽子。年長さんはハンドベルの合奏を披露したりして。最後は、父母の会から贈られたプレゼントが配られる。。。

 この日は給食も、ホールにテーブルを並べて、全園児が一緒に会食。クリスマス・メニューでした。。。

 さらに、おやつの時間は、年長さんだけ、自分でケーキを作って食べるという企画。スポンジに果物をのせて、好きなだけ生クリームをのっける。もちろん、クリーム絞り袋は、ひとり1個ずつ。さあ、存分に作りなさい、食べなさい・・・

 

 やっぱり、日本のクリスマスはこれだね。。。

 ちなみに保育園看護師のわたしは?。・・・出番なし。。。園でただひとりの男性であるわたし。サンタクロースの役をやってくれと頼まれたら、引き受ける気満々だったのに。。。

 今日はこのへんで。

保育園で薬あずかる?。。。お尻を守れ。。。!

 さて。

 われわれ、保育園看護師という人種は、ほかの職員からどんなふうに思われているのだろう。。。

 うるさい?、ウザい?、えらそう?・・・

 昨日の朝の登園時間、薬の預かりのことで、早番の先生と副園長が話し込んでいる。

 0歳児のお尻の肌荒れ。お母さんが軟膏を預けて帰ろうとしたのだが。

 『その軟膏は古かったけど預かってよかったのか?』というのが論点。お母さんは、以前に、医師に処方された薬が残っているので、また、同じ肌荒れの症状だから、オムツ替えの時にこれをつけてやって、と持ってきたのだ。うちの市の公立保育園では、薬局がくれる薬剤情報提供書というのを確認して、古い残薬は預からない、というローカル・ルールを作っている。塗り薬なら、2ヶ月が目安とされている。

 そのお母さんが持ってきた軟膏は、どうやら半年ほど前に処方された物。お母さんはすんなり持ち帰ったそうだ・・・。

 

 『軟膏なんて悪くなるもんじゃないんだから、預かってあげればいいじゃん!。それがふつうの母親の感覚だよ』とキレかかる、冬でも半袖の副園長。

 この、どこにも公表していないローカル・ルールが、現場にブーイングを巻き起こす・・・。副園長曰く、こういうルールを作ってしまうのが、保育園看護師たちなのだそうだ。

 もちろん、このルールにもそれなりの説得力はある。実際、園長先生は、このローカル・ルール支持派である(←昨日は出張でいませんでした)。しかし、かならず、それじゃあ杓子定規すぎるよぉ、という場面が起きる・・・。

 うーん、薬によって、ケースバイケースで考えましょう。。。なんて言ったら、早番の先生が困ってしまう。。。

 

 やっぱりさ、肌荒れの軟膏なんて、医者が大きい瓶でドーンと処方してくれるやつでしょ?。おうちの棚にポンと一年中、置きっぱで、あ、また荒れてきたな、って時に塗るもんでしょ?。オムツ替えるときにつけてやればいいよ、とわたしも思う。副園長に賛成っす!。おおらかにいきましょう!

 しかし、冬でも半袖の副園長はしばらく、怒りがクールダウンしない。

 他にも、保育園看護師がいろいろ小うるさいことを言って、現場の保育士の負担を重くしているらしい。。。

 まあ、そういう話は、またおいおい。

 今日はこのへんで。

 

 

 

 

子どもって、がんばる!。。。親が来るまで。。。

ハルヒコくん(仮名・4歳児クラス)、39℃です!」

 担任の先生が、事務室に言いに来る。看護師、出動。4歳児クラスに入ると、ちょうど、おやつの時間。

 ハルヒコは、満5歳、なかなか体格のよい男の子だ。でも、喘息があって、よく体調を崩す。見ただけで、顔が赤い。これはもう、しっかり熱が上がっている。

「先生(=わたし)と一緒に、医務室でおやつ食べようか?」とやさしく聞くと、すなおにうなづく。さすが、4歳児、物怖じすることなく、わたしと一緒に医務室に歩いて行く。

 39度。もちろん、高熱だが、子どもの場合は、熱の高さと重症度は比例しなかったりする。ハルヒコくんも医務室に入ると、置いてあるオモチャですぐに遊び始めた。しかし、その動作がどこか雑である・・・、やっぱりダルいのだろう。

 担任の先生が、彼のおやつをお盆に乗せて持ってきてくれる。彼の布団も一緒に・・・、あれ?、なんか湿ってる!。「え?、あ、湿ってますか?。午睡の時にオネショしちゃったんですけど、布団はだいじょぶかな、と思ったんですけど」。

 別に医務室にも布団があるのでいいのだが、やっぱり、オネショも体調のせいかな。

 さて。

 お迎えが来るまで、わたしとハルヒコくんの2人切り。ハルヒコくんは、あんまりわたしに懐こうとはしない。ふてくされた表情で何を聞いてもろくに返事をしない。

「おやつを食べるとき、のどが痛い?」聞くと、うなづく。でも、完食。よし。

「もう1回、お熱、計らせてね」だまって、それるがままになっている。やっぱり39度。

 しかし、お迎えが来るまで、2時間ほどかかるという。

「ゴロンしてていいよ」と言っても、ハルヒコくんは首を振る。医務室にあるオモチャは、せいぜい1~3歳児向け。彼には幼すぎてつまらないはず。それでも、一通り、そこにあるすべてのオモチャで遊んでいる。・・・乱暴な動作で。

「クリスマスだね。サンタさんに何お願いしたの?」「任天堂スイッチ」おお、ハルヒコくんがちゃんと答えた。。。

「よし、すみれ組(4歳児)のお部屋から、絵本持ってきてあげる。何がいい?、ポケモン?」ハルヒコがうなづく。

 ウォーリーを探せ、のポケモン版みたいな絵本。2人して、時間をつぶす。

 長い、長い、時間。水分補給をうながす。30分おきに検温。39.5℃・・・。

 ハルヒコくんの方から話しかけてくる。「お迎えは?」「・・・もう少し、待ってようね」・・・長い、長い、時間。

 医務室の外が騒がしくなる。ようやく、パパ到着!

 パパの顔を見た途端、ハルヒコくんの表情が溶ける。ふにゃ~っとなって抱きつく。そして、いつものとおり、パパの言うことを聞かずにふざけ始める。『ほら、これ来なさい』なんて言われながら・・・

 

 子どもって、がんばってるんだなぁ、と思う。えらかったね、ハルヒコくん。

 

 保育園看護師ののんびりすぎる日常の一コマ。

 今日はこのへんで。